2005年10月01日
クラミジア
クラミジアは最も多い性感染症で、最近の報告では18 歳から19 歳の女性の10 人に3 人がクラミジアに感染しているといわれています。
20 代では20 人に3 人です。女性の感染者の5 人に4 人までが自覚症状がありません。
放置しますと、卵管炎などを起こし不妊症の原因になります。パートナーの多い方は自覚症状がなくても年に1 回の検査が勧められています。
おりものの変化、排尿痛、排尿時の違和感がある方は、ぜひ検査をお受け下さい。症状はしばらくするとなくなりますので、知らずしらずのうちにパートナーに感染してしまいます。
感染している場合はパートナーにも検査を勧めて一緒に治療して下さい。
治療しなければ何年も人に感染させてしまいます。
| クラミジア感染症 |
いくつかの種類がありますが、感染者の激増しているのは「クラミジア・トラコマティス」というタイプで、
多くは、性行為により性器粘膜で感染を起こします。
オーラルセックスで口中にクラミジア菌が感染すれば咽頭炎・慢性の扁桃腺炎などを起こし、風邪のような症状がでます。
菌があるところに接触すると感染しますので、性器に感染していても口中に菌がいなければキスでうつることはありません。
また、眼の粘膜に感染して、トラコーマという結膜炎を起こしたり、妊娠時に感染した場合、乳児の呼吸器に感染してクラミジア肺炎を起こすこともあります。
妊娠中の女性の場合は、このような母子感染をするので、注意が必要です。
クラミジアは、喉、直腸、尿にもでるので、口、肛門、尿を使った性行為も危険です。感染者はHIV(エイズ)への感染率が通常の3 ~ 4 倍になるという統計もあるので、検査する際は併せてエイズ検査もすることを勧めます。
パートナーが1 人だからといって安心できないし、性行為をした人は誰でも、たった1 回の性行為でも感染する可能性があります。
しかし、コンドームなどの使用による性器粘膜の接触を伴わない行為や、お風呂場や空気感染などの間接的な感染はほとんどありません。
<主な症状>

クラミジア・トラコマティスの感染経路と病態

★尿道炎
・潜伏期間は1 ~ 3 週間と長く、症状も軽い。(症状:軽い排尿時痛、水っぽい膿が尿道から出る。)
・放置すると前立腺炎、精管炎などを引き起こすこともある。
★精巣上体炎
・一般に症状は軽度であり、発熱もはっきりしないことがある。軽度の陰嚢部痛があり、精巣上体全体に腫脹と圧痛を認めることが多い。
★子宮頸管炎
おりものと不性器出血が症状としてあらわれる。しかし、この段階では下腹部などで痛みを感じることは少なく、自覚症状を伴わないことが多い。白色の水っぽい膿がおりものとして出てくる。不性器出血は、頸管分泌物の混じった少量の持続性の出血をみることもある。
★子宮付属器炎
クラミジアに感染して比較的早い時期に発症することが多い。下腹部に軽い痛みがあり、子宮頸管炎の症状を伴うことが多い。
★骨盤腹膜炎
下腹部の痛み、性交時に痛みを強く感じるようになる。
★肝周囲炎
上腹部に激しい痛みを感じるようになる。
★不妊症、流産の原因の恐れも
・女性がクラミジアに感染した場合、その体の構造から速やかに上腹部へと感染が浸透していき、短期間に腹腔内へ波及する恐れがあります。
・感染初期には自覚症状がなく、治療対象にならないものが、長期間を経て骨盤腔へ波及し、卵管閉塞、卵管周囲癒着を引き起こし不妊症の原因となる傾向がある。
・不妊症患者の所見を見るとクラミジア抗体陽性者の80%に卵管周囲の癒着が認められ、60%に卵管閉塞が認められている。
・妊婦に感染するとプロスタグジンを活性化させ、陣痛誘発させ、この為妊娠初期では流産の原因となり、妊娠中期では早産の原因となる。
| パ ー ト ナ ー の 理 解 と 協 力 |
重要なのは、セックスパートナーの理解と協力です。本人だけが完治しても再発を繰り返す可能性が強いので、パートナーも一緒に検査を受けて同時に治療を行う必要があります。パートナーが複数あるような場合は再感染がおこりやすいので2 ヵ月に1 度は、クラミジア・トラコマティスにかかっていないかを調べてもらうことがよいでしょう。
| コ ン ド ー ム が 予 防 の 決 め 手 |
① 25 歳以下の若年女性
② 3 ヵ月以内に新しいセックスパートナーor1 年以内に2 人以上のセックスパートナーのいる女性
③ コンドーム未使用者
④ 経口避妊薬(ピル)使用者
⑤ STD の既往のある女性
⑥ commercial sex worker
⑦人工妊娠中絶目的の女性
に感染することが少なくありませんが、性行為の最初からコンドームをきちんと使えば感染を防げます。(オーラルセックスでも同様)
| 最 後 に |
クラミジア感染のこわいところは、エイズのような命取りの病気ではないと油断していると、自覚症状がほとんどないので、感染や発病に気付かないまま進行し、治療しなければ何人も感染させたり、不妊症という重大な結果を招くことです。妊娠を望む女性は、まめにクラミジア検査を受けることをおすすめします。
投稿者 farplane : 2005年10月01日 20:58